感じ方。-2

こんにちは。ほろにが従業員のMASTERです。

昨日の続きでも。。。

どんなに訓練されても、人間の感じ方は環境に左右されやすいです。

そう。プロでも真剣なカッピングの時は全てブラインドでチェックします。どうしても余計な情報はジャッジの邪魔をするからです。

社長が生豆の仕入れ値を知らないのも、あえて知らせておりません。

小生がサンプルローストします。生豆の状態や焙煎時の香りの変化や豆の硬さなどなど多くの情報が私に入ってきます。

逆に、社長は何ら情報が無いので平等に評価が出来るのです。仕入れ値が高くても低くてもバイアスなしで好き放題評価しますからね。

社長の「美味しい」か「すごく美味しい」の判定で価格が決まるのです。

エルサルバドルなんて生豆は非常に高額だったし、特に冷めてゆくにつれて甘さや質感がグングン増してゆくので、内心は740円にしたかったのですがね。

まぁ、仕方ない。社長のリアクションで680円です。もちろんスペシャルティグレードで素晴らしい味わいです。お買い得です。

仕入れ値が高いからって、一律値段を高くするなんて事はしておりません。

私は、酒もタバコも飲まないのでコーヒー位は毎日楽しみたいです。

金額だけをみたら決して安いコーヒーではありません。びっくりするほどコストをかけた高級品ですが、自分ならどの金額だったら満足かな!?

という所で価格は決定しております。

安いだけで良いのなら幾らでもあるのですがね。

感じ方。

こんにちは。ほろにが従業員のMASTERです。

昨夜の雪はあっと言う間に解けて助かりました。

美味しい(クオリティーの高い)コーヒーと、美味しく感じるコーヒーは正確には違います。

息子が淹れてくれたコーヒーは美味しく感じますが、実際は私が淹れた方が断然に美味しいです。

安物のミルでも一生懸命挽いた挽きたてのコーヒー。メッシュなんかはボロボロでも、何となく美味しく感じてもらえるでしょう。

大切な人の為に、一生懸命ドリップしたコーヒーは美味しく感じるでしょう。

同じアサヒスーパードライでも、好みのお姉さんに注いでもらったほうが、不愛想なオバサンに注いで貰った方よりも美味しく感じるはずです。

同じ味わいに感じなめればならないのですが、全く違う味わいに「感じて」しまうものです。

お客様(消費者)は、「美味しく感じる」飲み方で飲むのが良いのだと思います。

薄めが好きだったり、牛乳を入れるのが好きだったり、深煎りが好きだったり個性のあるコーヒーが好きだったり。色んな儀式をして美味しく感じてください。

では、私が豆を買い付けに行って・・・。

農園主の奥さんが美人だったから、農園主にキャバクラをゴチになったから、農園主は一生懸命頑張ったから。

そんな思い出で本来の味わいを過大評価をしたらどうでしょうか?嬉しくて美味しく感じちゃったらどうでしょうか?

私にとっては、世話になったとか、頑張ったとか、農園主が勉強熱心などの何の役にも立ちません。

全てカップクオリティーで判断します。全ての答えはカップの中にあります。

最近、生産国に行かない理由の一つは、義理だの思い出だのが良質な豆を確保する邪魔をするからです。

10年前は行かなくては駄目な時代でしたが、今は輸出会社の能力も生産者の能力も非常に高くなりました。

生豆相場も上がり、生産意欲も高まりクオリティの高い豆の確保も輸送もほぼほぼ理想的になってきました。

需用さえあれば幾らでも良質なコーヒーを提供出来ます。当然ですが、問題は購入者がどれくらいいるかが問題なんですけどね。今よりも高額ですから。

ハンドドリップで淹れた方が美味しいですよね?と聞かれたら3000円のコーヒーメーカーの方が遥かに美味しい場合の方が多いです。と。

手間暇かけるのが好きで、ハンドドリップの方が「美味しく感じる」人も多い。美味しく感じるならそれでやれば良いでしょう。

素人の言う「美味しい」とは、だいたいが「美味しく感じる」のほうである。きちんとした物差しを持っている人はほぼ居ない。

全く違うのに一緒にされちゃうので、適当に話を合わせるか、しっかりと説明をするのかで迷う訳です。

俺にもファジー機能とか付いてればなぁ。それと俺は感じたことをポイポイ言うのはやめた方がいいな。